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浦沢直樹 |
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20分 |
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134 |
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キャラクター紹介へ |
001 |
N |
昼間にもかかわらず、一人の男がバーで飲んでいる。 |
002 |
バーテン |
へい、マンハッタンお待ち。 |
003 |
ヘッケル |
おう。って・・・よう、レッドチェリーはどうした? |
004 |
バーテン |
へ? |
005 |
ヘッケル |
レッドチェリーが入ってなきゃ、マンハッタンとは呼べねえだろうが!! |
006 |
バーテン |
す・・・すいません。今入れます・・・・・・、はいどうぞ。 |
007 |
ヘッケル |
ったく、気をつけろ。 |
008 |
N |
その男性客は、バーテンがチェリーをひとつカクテルグラスに落としたのを確認すると、一気に飲み干す。 そして、最後に残ったチェリーを摘み上げて口に含んだ。 |
009 |
ヘッケル |
ヘヘ。これを口にくわえてると、商売がうまくいくのよ。 |
010 |
バーテン |
へ? |
011 |
ヘッケル |
ジンクスだよ、ジンクス! |
012 |
N |
男は指を二本、ピッと立てると、格好つけるように言った。 |
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013 |
N |
ドイツ、フェルデン――――― さっきの男―――オットー・ヘッケルは、今度は立派な邸宅の前に来ていた。 |
014 |
ヘッケル |
市議会議員シュプリンガー邸か・・・。長いこと狙いをつけてたんだぜ。 たのむぜ、まだ金目のものが残ってますよ――に! |
015 |
N |
建物に小走りで近寄ると、一階の窓のひとつを、ガラスカッターを用いて器用にあけ中に忍び込んだ。 |
016 |
ヘッケル |
オッケーオッケー!!思った通りだ。家財道具そっくりきれいに残ってやがる。よりどりみどりじゃねえか。 さあて、このオットー・ヘッケル様のおめがねにかなう上物はあるかな・・・・・・ |
017 |
N |
ヘッケルは居間の調度品を眺めながらゆっくり歩き回る。ふと、足元の白いチョークで描かれた人型に気づいた。 |
018 |
ヘッケル |
へっ!人生はかないもんだぜ。 飛ぶ鳥を打ち落とす勢いだの、次期州知事候補だのと言われたって、夫婦そろって撃ち殺されてこのざまじゃあな。 チョークで死体の型を取られるような死に方は、したくねえもんだ。 ・・・おっと、口の中のレッドチェリーがつぶれちまわないうちに、ビジネスビジネスっと!! ふむ、金庫はこの部屋あたりとみた・・・・・・ |
019 |
N |
ヘッケルが二階の一室のドアノブに手をかける。しかし突然、驚いたようにあわててそれを離した。 |
020 |
ヘッケル |
な・・・なんだ、この寒気は!?こんな嫌な感じは初めてだ・・・・・・ この部屋に誰かいる・・・・・・・・・? へ・・・へへヘ、ま・・・まさか!な・・・何ビビってんだよ、俺らしくもねえ。 |
021 |
N |
自分を鼓舞し、しっかりとドアノブを握る。しかし今度はハッキリと何者かの気配を感じ、硬直した。背後からだ。 |
022 |
テンマ |
動くな!!そのまま手を頭の上に!! |
023 |
ヘッケル |
・・・・・・あ―――あ、うしろにいたのかよ。最悪だ・・・・・・。あのバーテンがレッドチェリー忘れやがるからだ。 しかも口ん中でつぶれちまった。やっぱりこの家はゲンが悪いや。 |
024 |
テンマ |
いいから早く手を上げろ!! |
025 |
ヘッケル |
はいはいはい。 サツの旦那、勘弁してくれよ。俺ァまだ何も盗っちゃいねえんだからよ。 |
026 |
テンマ |
私は、警察じゃない。 |
027 |
ヘッケル |
え?なんだよ、同業者・・・・・・かよ!? それなら、そんな物騒なものおろして穏便にいこうぜ。俺は丸腰だ。それに、この距離だと以外に命中しづらいぜ。 |
028 |
テンマ |
いや、当たるよ。 |
029 |
N |
振り返ったヘッケルが見たのは東洋人の男だった。しっかりと両手で拳銃を構えてまっすぐこちらを睨みつけている。 気おされたヘッケルは、おろしかけた手を再び頭の上で結びなおした。 |
030 |
ヘッケル |
ちっ、なんだ、こいつ・・・・・・・・・。警察よりタチ悪そうだぜ。 |
031 |
N |
その時、屋敷の外からけたたましいサイレン音が飛び込んできた。 |
032 |
ヘッケル |
サ・・・サツだ!!おまえヘマしやがったな!! |
033 |
テンマ |
え!? |
034 |
N |
ヘッケルはこうしてはいられないと、銃口を向けられたままだったのにもかかわらず、階段を飛ぶように下りる。 |
035 |
ヘッケル |
お前なんかに付き合ってらんねえ!!俺ァ逃げるぜ!! |
036 |
テンマ |
あっ・・・!! |
037 |
ヘッケル |
ついてくるんじゃねえ!!おまえみたいなヘマなやろう足手まといだ!!ふざけやがって!! ・・・・・・あ!! |
038 |
テンマ |
ハァ ハァ ハァ・・・・・・ |
039 |
ヘッケル |
ついてくるんじゃねえよ!!あっちいけ、あっち!! ついてくんなって言ってんだろーがァ!! ったく・・・・・・、今日は厄日だぜ!! |
040 |
N |
数十分後。二人の姿は、フェルデンの裏通りにあった。 |
041 |
ヘッケル |
ゼェ ゼェ ゼェ ゼェ ゼェ・・・・・・・・・ |
042 |
テンマ |
ハァ ハァ ハァ ハァ ハァ・・・・・・・・・ |
043 |
ヘッケル |
そうか・・・どっかで見たと・・・思ったら・・・、あんた・・・、あの新聞に出てた・・・・・・ハァ・・・ハァ・・・ シュプリンガー議員殺しの・・・重要参考人とかいう・・・医者かよ!! |
044 |
テンマ |
ハァ ハァ・・・・・・ |
045 |
ヘッケル |
ヘッ!バカじゃねえのか、こんなとこにのこのこ現れるとはよ。 |
046 |
テンマ |
そっちは空巣か? |
047 |
ヘッケル |
そう、その通り!あんたみたいに殺しなんて野暮なマネはしねえ。俺はスマートに生きてるんだ。 |
048 |
テンマ |
・・・真犯人を捜してるんだ。あの家で起きた事件について、何か知らないか? |
049 |
ヘッケル |
さあね、とっとと俺の前から消えな。あんたみてえな人間といっしょにいたら、こっちがとばっちりくっちまうわ。 じゃーなあ。 |
050 |
N |
ヘッケルは、煙たがるように手を振ると、背を向けて歩いていく。が、思い出したように振り返った。 |
051 |
ヘッケル |
ヘイ、ドクター!!確かあんた・・・、一流の外科医だったよな。ちょっと待ちなよ。俺の明晰な頭脳に今、ピピーンときた! いや、俺もよ、いつまでもこんなケチな商売やってる気はないのよ。おれってこんなとこで終わる人間じゃないってこともわかってる・・・・・・。 同じ人生、ドカンと当てなきゃよ。ロマンだよ、ロマン!! 出会いっていうのは偶然だと思うか?ドクター。ヘヘ、これが違うんだなァ、人間のめぐり合いはあらかじめ決まってるのよ。 |
052 |
テンマ |
え? |
053 |
ヘッケル |
俺とあんたは、コンビ組む運命だったんだな。 |
054 |
テンマ |
え? |
055 |
ヘッケル |
裏の世界じゃ、あんたみたいな人間を必要としてる連中が山ほどいるんだ。 医者を呼びたくても、ヤバくて呼べずに死んでくような連中がよ! |
056 |
テンマ |
何が言いたいんだ・・・・・・? |
057 |
ヘッケル |
マネージメントはこのヘッケル様にまかせろ!あんたを世界一のモグリの医者にしてみせらァ。 表の世界でも相当儲けてただろうが、裏の世界はケタが違うぜえ!!あっという間に億万長者に・・・・・・ って、お・・・おい!ドクター、どこ行くんだよ!? |
058 |
テンマ |
私にはやらなくちゃならないことがあるんだ。 |
059 |
ヘッケル |
ちょっと待てよ。あの屋敷の殺人について・・・知りてえんだろ? |
060 |
テンマ |
えっ!! |
061 |
ヘッケル |
へっへっへ。なんたって、俺、犯人見たんだもんよ。 |
062 |
テンマ |
なんだって・・・!? どういうことだ!! |
063 |
ヘッケル |
知りてえか? |
064 |
テンマ |
その犯人は、金髪の二十歳ぐらいの男じゃなかったか!? |
065 |
ヘッケル |
なんだ、そりゃ? |
066 |
テンマ |
とにかく!その犯人のことについて話してくれ!! |
067 |
ヘッケル |
俺と組むんだったら・・・・・・教えてやるよ。 |
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068 |
ヘッケル |
・・・・・・・・・さっき言ってた犯人なら、この安アパートの三階にいるよ。 |
069 |
テンマ |
なぜそんなことを知ってるんだ? |
070 |
ヘッケル |
俺は見ての通りのインテリ・・・、行きあたりばったりの仕事はしねえ性分だ。 あの議員の屋敷も、目ェつけてから一か月もリサーチしてたのさ。で、そろそろ決行って時に、奴が現れた。 屋敷ん中へ入って、15分ほどして出てきた・・・・・・。窓からのぞいたら、議員夫婦が死体になってやがった。 こりゃあゆすれば金になるってんで、犯人の後をつけたわけさ。 |
071 |
テンマ |
どんな男だった? |
072 |
ヘッケル |
ヘッ。ゆすってもホコリも出ねえようなさえねえ男よ。だから放っとくことにしたのさ。 |
073 |
テンマ |
え? |
074 |
ヘッケル |
さあ、これでいいだろ。この事件のあんたの無実は証明された。警察にたれこむなり、好きにしな。 そしたらどっかで一杯やりながら俺たちの夢のような将来について語りあお・・・・・・あ・・・おい!! |
075 |
N |
テンマはヘッケルの話など耳に入っていない様子で、無言のまま、その安アパートのエントランスに入っていた。 |
076 |
ヘッケル |
よせよ!!会ってどうするんだよ!!相手は殺人犯だぞ!!お前も殺されちまうぞ!! ・・・ったく、何考えてんだか!!つきあってらんねえよ!! ・・・・・・・・・。 ・・・・・・しかし、見捨てるにゃあ・・・ちともったいねえな・・・・・・。あんな金ヅル、めったに見つからねえぞ。 ・・・ヤバイ橋は渡らねえ主義なんだがなァ・・・・・・ |
077 |
N |
ヘッケルがよこしまな思いをめぐらせている頃、テンマは既に、教えられた部屋の前に立っていた。 ノックをする。が、返事はない。ドアノブに手をかけると、扉は簡単に開いた。 中には中年の男が一人、両肘を膝の上にのせてうつむいており、その両手には何かが握られていた。 男は、まるで誰かが来るのを待っていたかのように、声をかけてきた。 |
078 |
男 |
やあ・・・・・・。 |
079 |
テンマ |
・・・・・・どうも。 |
080 |
男 |
今日も暑いですね。 |
081 |
テンマ |
・・・・・・・・・。実は・・・、ある人物を探しているんですが・・・・・・。 |
082 |
ヘッケル |
ヘイ、ドクター、生きてるか!? |
083 |
N |
その時、ドアがあわただしくノックされ、ドア越しに声がかけられた。ヘッケルだ。 |
084 |
ヘッケル |
入るぞドク・・・・・・って、バカ!!銃持ってるじゃねえか!! |
085 |
N |
そう。うつむく男が両手で握っていたのは拳銃だった。ヘッケルはテンマを盾にするように、その体の影に入る。 しかし、男のほうはそんな闖入者は一向に意に介さない様子だった。 |
086 |
男 |
母とね・・・・・・、よく歩いたんですよ・・・・・・。 |
087 |
ヘッケル |
え? |
088 |
男 |
ひまわり畑の道を・・・・・・こんな夏の日に・・・・・・。その母も、ずいぶん前に死にましたけどね・・・・・・。 |
089 |
テンマ |
あなたは、誰かに依頼されてその銃を使ったんじゃありませんか?ある男に・・・。 |
090 |
男 |
男・・・?ああ・・・、ある日、バーで声をかけられたんです。彼、ニコニコ笑っていました・・・・・・。 |
091 |
テンマ |
金髪の二十歳ぐらいの青年・・・? |
092 |
ヘッケル |
え? |
093 |
男 |
そう・・・。とってもきれいな笑顔なんです、エーリッヒは・・・・・・。 |
094 |
テンマ |
今度はエーリッヒか・・・・・・。 |
095 |
男 |
何度か会ってすっかり友達になりましてね・・・、彼の家に招待してくれたんです。シュプリンガー議員の家に・・・・・・。 |
096 |
テンマ |
え・・・!?彼はつい最近まで、あの屋敷に・・・・・・!? |
097 |
男 |
ええ。一年ほど前から息子同然にかわいがってもらってるって・・・・・・。 |
098 |
テンマ |
・・・・・・・・・。 |
099 |
ヘッケル |
おい、なんの話だ?俺は一か月あの家を見張ってたけど、そんな奴、見なかったぞ。 |
100 |
男 |
素敵な一家でした。・・・ほら、その写真。私と議員夫妻です。 |
101 |
N |
男がテーブルの上の写真たてを指す。議員夫妻とその真ん中に男、三人が笑顔で写る写真だ。 |
102 |
男 |
でも・・・・・・、あれだけは許せませんでした。 |
103 |
ヘッケル |
ん? |
104 |
男 |
議員の屋敷の中にひまわりの花壇があったのに・・・、車よせを広げるためにつぶしちゃったんです、あの議員が・・・・・・。 あれはひどすぎるって言ったら、エーリッヒもその通りだって言いました。 |
105 |
ヘッケル |
ま・・・まさか・・・・・・、おまえ、そんなことで殺したのか!? |
106 |
男 |
それに、エーリッヒが教えてくれたんです。シュプリンガー議員には愛人がいるって・・・・・・。 彼はこうも言っていました。僕はもうシュプリンガー議員の家族になるのはやめたって・・・・・・ "僕はこの家族の一員じゃない"って・・・・・・ 彼は頼んだんです。"この家族を消去してくれ"って・・・・・・ |
107 |
テンマ |
・・・・・・・・・。 |
108 |
男 |
愛人を持つなんてひどい・・・・・・。・・・私の母も、ある男の愛人だったんですよ・・・・・・ |
109 |
ヘッケル |
・・・あ・・・あのよ・・・・・・。そんなことよりおまえ・・・・・・、あの屋敷の金庫の場所、知らねえか? |
110 |
男 |
確か、二階の書斎の奥です。 |
111 |
ヘッケル |
オ・・・オッケー!! (小声で)ドクター、あんたも早くずらかれ!! |
112 |
N |
しばらく話を聞いていたヘッケルだったが、本懐をとげるとそそくさと出て行ってしまった。 部屋には、男二人だけが残される。 |
113 |
男 |
知ってますか?過去は消去できるんです。気にいらなければ、全て消し去ることができる・・・・・・ 人生はリセットできるんですよ。 |
114 |
テンマ |
私はそうは思わない。忘れようとすることはできても・・・、過去を消すことはできない! |
115 |
男 |
・・・・・・そうですよね・・・・・・。何でそんなふうに思ったんだろう・・・・・・・・・ なんであの時、この引き金を引くと、過去が消せると思ったんだろう・・・・・・・・・ なんで、彼の頼みを聞いてしまったんだろう・・・・・・・・・ 話はここまでです。出てってください。 |
116 |
N |
テンマが無言で席を立つ。すると、男が突然顔を上げた。先ほどまでとは対照的に、笑顔を浮かべて。 |
117 |
男 |
あ・・・そうだ。あなた、Dr.テンマですよね。 |
118 |
テンマ |
!! |
119 |
男 |
メッセージを見てください。彼からあなたへのメッセージ・・・・・・。 あの屋敷の書斎にあります。 |
120 |
テンマ |
え・・・・・・ |
121 |
男 |
彼はあなたがここに来ることを知っていました。エーリッヒは言ってました。"あなたの運命はもう決まってる"って。 それじゃ・・・・・・ |
122 |
N |
そして、その笑顔のままで。 パン!とひとつ、乾いた音が安アパートに響いた。 |
123 |
ヘッケル |
ド、ドクター!?だから言ったろ!!金のなる木なのにもったいね・・・・・あ・・・・・・ |
124 |
N |
テンマが撃たれたと勘違いしたのか、銃声を聞いたヘッケルが飛び込んでくる。 しかし、こめかみを撃ちぬかれて倒れているのは、テンマではなく男のほうだった。 |
125 |
ヘッケル |
ま・・・まさかあんたが・・・・・・。・・・ん?あ、こりゃ自殺か。ったく・・・・・・ |
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126 |
N |
夕方――― 二人は、警官が引き上げたシュプリンガー議員宅に再び侵入し、書斎で各々の目的を果たしていた。 ヘッケルは金庫を破り、テンマはエーリッヒ―――いや、ヨハンの残した"メッセージ"を探す。 |
127 |
ヘッケル |
死んでどうなるってんだよ。死んじまったら何もかもおしまいだぜ。ヘヘ・・・ひぃ・・・ふぅ・・・みぃ・・・と・・・・・・ 生きてりゃこそだよな、ドクター!! |
128 |
テンマ |
ああ・・・・・・。たまにはいいこと言うんだな。 |
129 |
ヘッケル |
たまにとはなんだ、たまにとは!! ・・・・・・で?つまりあんたは、そのエーリッヒだかヨハンだかいう、とてつもない連続殺人鬼を追っかけてるわけか。 へっ、そんなバカバカしいことほっといて、俺と組もうぜ。 あ・・・そういえば、昼間、この部屋のドア開けようとした時、なんだかゾッとしたんだよなぁ・・(小声で)ありゃなんだったんだ・・・ |
130 |
テンマ |
!! |
131 |
N |
テンマがその時、何かを発見した。特に荒らされた形跡のない書斎にあって、不自然に歪んで掛けられた額があったのだ。 恐る恐る外す。壁を見たテンマは戦慄した。 |
132 |
ヘッケル |
なんだ、こりゃ?・・・・・・ん?なに震えてんだよ、ドクター。・・・ええ? |
133 |
テンマ |
・・・・・・・・・。 「Mein lieber Dr.Tenma. Sehen Sie mich! Sehen Sie mich! Das Monstrum in meinem Selbst ist So gross geworden! (僕を見て!僕を見て!僕の中のモンスターがこんなに大きくなったよ、Dr.テンマ)」 ・・・・・・ヨハンは・・・・・・、彼は楽しんでいる・・・・・・ |
134 |
N |
テンマには、ヨハンがユンケルスを殺した時に見せたあの笑顔が、はっきりと見えていた。 |